刈谷市が自動車産業と周辺産業の一大基地であろうとも、
車産業の色を多く入れるのは困難だろうな。
それならば、服部半蔵と旧東海道をテーマに、
時代絵巻の歴史懐古に特化した三河アウトレットモールにするのは面白い。
そんなテーマを掲げたアウトレットモールなんて、刈谷市以外のどこにもあり得ない。
「アウトレットなのに、時代劇」という、恵まれた、強いギャップを三河アウトレットモールは持つことができる。
アウトレット三河の位置関係を調べてみた。
言葉でダラダラと語るより、図にしたみた方があなたに伝わるだろう。
愛知県の西三河地方にアウトレット三河が誘致されていることに当初は否定的だった。
でも、こうして中部地方を俯瞰してみると、
静岡県西部がアウトレット空白地区ということが見えてくる。
いくら浜松市が静岡県西部の雄とはいえ、
そこに単体でアウトレットを持ってきても黒字化するのは難しい。
浜松市を北上し、豊橋一帯をすっとばし、刈谷市にアウトレット三河を見据える。
それがぎりぎりの選択。
北西を長島アウトレットに、北東を土岐アウトレットに完全封鎖されている以上、
次の中部地方アウトレットは南へ南へと場所を求めるしかない。
静岡県東部には御殿場アウトレットという猛者がいて、
関東西部から静岡県東部の需要を一手に取り込んでいる。
浜松まで南下すると、名古屋圏からは「わざわざ来る」場所になってしまう。
かといって、豊橋市一帯ではどっちつかずで更にメリットがない。
できるだけ離れて、でもできるだけ離れないで。
そんな矛盾や葛藤の中で選ばれたのが、旧東名高速道路沿いであり、
国道1号線沿いにある古い町・刈谷市。
アウトレットがないのは恥だという、つまらない意地で
アウトレット三河が刈谷市に企画されたのではないと信じよう。
不採算のレガシィにならないため、地元貢献できるため、
旧東名の再利用を考え、慎重に計画が進められているのがアウトレット三河でしょう。
どちらが先にオープンするのかで、運命は大きく分かれる。
刈谷市には、三井アウトレットモールが。
八幡豊川市には、イオンモールが。
オープン計画があるものの、具体的な開業時期が決まっていない両商業施設。
東三河地域の人口76万人を商圏とするショッピングモールができるといいな。
地方の中核である豊橋市・豊川市には合わせて55万人の人口があるが、
なんと、イオンモールはもちろん、その類いの大型ショッピングモールがない。
ららぽーとも、アリオも、アウトレットもない。
これはどうしたことだろう、愛知県でも名古屋市や西三河には
イオンモールが林立しているのに、東三河だけにはすっぽり抜け落ちている。
かといって、少し車を走らせたところにある静岡県の雄・浜松市は近い距離ではない。
アウトレット西三河の狙いはシンプルだと思う。
名古屋商圏のギリギリ東端に位置して、土岐アウトレットや
長島ジャズドリームに多数をとられつつも、少数派のショッピング客を獲得するのが刈谷市。
少数とはいえ、名古屋商圏は人口550万人もいるから、人数にすれば大変なもの。
東三河からすれば、アウトレット刈谷市はギリギリ西端となる。
南東の浜松市にアウトレットはないから、我が東三河地域のアウトレットが刈谷にできる。
だからアウトレット三河は盤石だと思っていた。
一方で、豊川市八幡地区にオープンが計画されているイオンモール豊川市のこと。
2021年以降に開業、とまだまだ先なのだが、 アウトレット刈谷にいたっては
開業時期の目処がたっていないことを考えれば、
イオンモール豊川市のほうが先行しているのか。
いずれにしても、東三河の狭い土地・限られた人口の場に、
2つの大きな商業施設は共生できるとも思わない。
先にオープンしてしまわないと、強いライバルができてしまった後では、
オープンするにあたって黒字化の事業計画が成り立たず、
社内でオープンの許可がでないのではないか?と懸念する。
刈谷市 | アウトレット | レジャー中心 | オープン未定 |
豊川市八幡 | イオンモール | 生活中心 | 2023年4月オープン |
それはね、アウトレット三河とイオンモール豊川市では、
内容がまるで異なるから客層が被らないという意見もごもっとも。
それでも先を急ぎたいのは、東三河の吉田城のごとく、
地元に根を張った古参の存在になるのがどちらになるかということ。
それには先着することも大事。
アウトレット刈谷はちょっと西寄り過ぎるのかな、
豊橋市中心部から車で45分の距離にあるから、
ギリギリね、本当にギリギリ西三河になれる距離なのね。
オープンするのならば、イオンモール豊川市より先にね、アウトレット刈谷。
そういう願望を持ち続けながら書く、このノート。